日焼け止め入り下地を塗れば日焼け止めを別に塗る必要はない?【美容薬剤師がスッキリ解決】

のぞみーるのキレイの法則

化粧下地のパッケージの裏を見ると、SPF値が記載されているのを見かけることってよくありますよね。「ということは、化粧下地って日焼け止めを兼ねているのでは?!じゃあ化粧下地だけ塗ればよくない?わざわざ日焼け止めを塗る必要は…」ともやもやした気分になった人もいるのでは。今回は日焼け止め入り下地のもやもやを美容薬剤師がスッキリ解決。

薬剤師の視点から、日焼け止め入り化粧下地を使う場合、日焼け止めを塗るべきか否か、理由も一緒に説明します。通算100種類以上の日焼け止めを試してきた薬剤師のぞみーるだからわかる、日焼け止め入り化粧下地の日焼け止め問題。ぜひご覧あれ。

日焼け止め入り下地を塗っても、日焼け止めは必要

結論から申し上げますと、日焼け止め入り下地を塗っても、日焼け止めは別に必要です。メイクをするときに化粧下地をファンデーションの前に塗ると思いますが、たっぷりと塗る人はそんなにいないんじゃないかな。一昔前ならまだしも、今はベースメイクも軽やかになって、化粧下地を全顔にべったり塗るなんてことはほとんどありません。顔の中心部のみなんてことも普通ですね。と、いうことは。日焼け止め入り下地を顔に塗ったとしても、紫外線をしっかりと防ぐための量が圧倒的に足りません。日焼け止めのSPFやPA値は、1平方センチメートルあたり2mgという基準量で測定されています。顔全体だと約0.8gが適正量です。0.8gとは想像するよりはるかに多い量になるかと思いますが、中指と人差し指の指2本分に日焼け止めを線状に絞り出したときの量です。塗る量が少ないと、表示されているUV防御効果が得られずパワーダウンしてしまいます。

この量を顔に塗るとなると、色付きの化粧下地はかなり厳しい。ベッタベタになるよ!

下地はあくまでも下地、日焼け止め効果はおまけ

そもそも化粧下地はファンデーションの密着を良くし、肌悩みをカバーして仕上がりをきれいに見せ、肌を保護するためのアイテムです。日焼け止め効果はおまけと考えましょう。「餅は餅屋」というように化粧下地には下地の役割をしっかりこなしてもらい、紫外線対策は日焼け止めに任せましょう。まずは日焼け止めをたっぷり指2本分とり、全量を顔にムラなく塗布すること。15分ほど待ってなじんだら、下地を必要分だけ薄くのばしましょう。これで完璧です。

「化粧下地にもなる日焼け止め」のアイテムを使うのはOK

逆に、「化粧下地にもなる日焼け止め」のアイテムもあります。「化粧下地を兼ねた日焼け止め」は日焼け止めですから、当然別に日焼け止めを塗る必要はありません。「化粧下地を兼ねた日焼け止め」はある程度多くの量を塗っても私の経験上綺麗に仕上がりやすいです。下地の機能がついた優秀な日焼け止めは探せばたくさんあります。これらは化粧下地を別に塗る必要がないので便利ですね。メイクの工程を減らしたい人はこちらを検討してみては。

これは日焼け止めなのか…それとも化粧下地なのか…?と迷ったとき

結構あるんですよ、こういうこと。色付きの日焼け止めってたくさんあって、日焼け止めを兼ねた化粧下地も、もちろんたくさん存在します。ある商品なんか「UVプロテクター」って書いてあるのにその下に「化粧下地」って書いてある。「ならこれは日焼け止めなのか…化粧下地なのか…どっちだーーーーー!!怒」ってなるよね。なるなる。

こういうときの私の判断基準は「指2本分の量を顔に違和感なく塗れるかどうか」

化粧下地にもいろいろあって、色が濃くてこっくりとしたクリームタイプの下地はとてもじゃないけど0.8gなんて多すぎて顔に塗れません。軽いテクスチャで、色が薄づきのやつはなんとか行けるような気もします。だから写真でいうとラッシュポゼがギリギリ、かなあ。他は単体で塗るというよりは、日焼け止めを塗ったあとに肌補正としてちょんちょんと塗ってます。これ日焼け止めかなあ、化粧下地かなあって迷ったときには、指2本分顔に塗れるかを想像してみるといいですよ。

これを日焼け止めとして塗るのは…ちょっと無理かな、私は。

日焼け止めは別にしっかり仕込んでから、日焼け止め入り下地を塗ろう

結論「日焼け止め入り化粧下地を日焼け止め代わりに使って日焼け止めを省略するのはNG

化粧下地を兼ねた日焼け止めは日焼け止めを省略OK」

すっきり解決しましたか?SPF表示があっても化粧下地は化粧下地なので、めんどくさくても日焼け止めはしっかり塗りましょう。それはちょっと…なめんどくさがりな人は「化粧下地を兼ねた日焼け止め」を活用してみてくださいね。

コメント